![]() 美容用又は治療用組成物中の天然有効成分の使用
专利摘要:
本発明は、有効成分として加水分解酵母タンパク質を含有する美容用又は治療用組成物、該美容用又は治療用組成物の使用、及び美容用処置方法に関する。 公开号:JP2011514320A 申请号:JP2010545574 申请日:2009-02-11 公开日:2011-05-06 发明作者:ジュスタン,プーテ;マリー ボレイユ,ドミニク;マルク,ウィリアム 申请人:ルサフル、エ、コンパニLesaffre Et Cie; IPC主号:A61K36-06
专利说明:
[0001] 本発明の目的は、美容用及び治療用組成物中の天然有効成分の使用であり、該成分は、不溶性酵母画分から取得した加水分解酵母タンパク質である。] 背景技術 [0002] 近年、タンパク質加水分解産物は、美容及び治療用途において関心が高まりつつある。] [0003] タンパク質加水分解産物の起源は様々であり、動物、特に魚類、植物、又は菌類例えば酵母起源のものがある。] [0004] タンパク質加水分解産物の生物学的活性の有無は、特に、出発タンパク質の性状に依存する。] [0005] 故に、魚類タンパク質の加水分解産物からは、ある種の受容体に認識される特定の空間構造を有する加水分解タンパク質を取得することが可能である。故に、ホルモン様及びオピオイド様の活性が注目されている(Legal and Stenberg, Biofutur, No. 179, 1998, pages 61 to 63)。] [0006] 先行技術の幾つかの文献は、美容用組成物中の酵母タンパク質加水分解産物の使用に言及している。これらの酵母タンパク質加水分解産物は、酵母全細胞の加水分解、又は酵母可溶性画分(細胞質内容物)の加水分解のいずれかにより取得されている。] [0007] 特許出願EP 0 695 801には: −酵母の加熱処理、続いての酵母細胞壁分解酵素による処理による、混合物の取得の段階、 −該混合物のタンパク質精製及び分離による、酵母タンパク質の取得の段階、及び −該タンパク質の加水分解の段階 を経て取得される、ペプチド組成物の美容用途の使用が記載されている。] [0008] 前記文献中で使用される細胞壁分解酵素は、グルカンを攻撃し、細胞壁及び細胞膜を不安定化する酵素である。故に、そのような組成物は、酵母可溶性画分から得られる加水分解タンパク質を有する。] [0009] 特許出願EP 0 126 364には以下の段階: −温度0℃未満での、酵母の原形質分離及びホモジナイズ、 −70時間以上のタンパク質分解酵素処理、 −ジアミンオキシダーゼ処理による、ヒスタミンを有する物質の排除、 −アルコール混合物を用いた分別沈殿による、残余タンパク質の排除 を含むプロセスを経て取得される、ヒスタミンを含まず、発熱性を有さず、無菌状態の、活性な産物の美容用途が記載されている。] [0010] 故に、最終生産物は、酵母全タンパク質の加水分解産物から得られた酵母加水分解タンパク質を含む。そのような生産プロセスの実施は、特にプロセスの冗長、段階の重畳、及び無菌条件下での実施の必要性等の、多くの欠点を示す。] [0011] 特許出願EP 0 237 398には、以下の段階: −酵母等の天然物の機械的破砕による、水性ホモジネートの取得、 −α−キモトリプシン及び可能な場合トリプシンからなる加水分解剤を用いた酵素加水分解による、加水分解産物の取得、 −特定の分子量のポリペプチド画分の分離 を含むプロセスを経て取得される生物学的に活性なポリペプチドの美容用途が記載されている。] [0012] 故に、ポリペプチド画分は、全酵母から得られたタンパク質加水分解産物に由来する。特に、ポリペプチドフラクションの分子量は、10000Daより低く、1000Daより高い。] [0013] 消費者は、食品、美容用品又は医薬の分野のいずれにおいても、ますます「天然」の製品を要求する] [0014] 美容及び医薬の分野において: −保湿、抗老化作用及び/若しくは弾力性等の美容上又は治療上の品質が改善され;並びに/又は −優秀な経時的安定性を有し;並びに/又は −その生産が均質で、及び/若しくはその製造プロセスが産業スケールに容易に遂行できる、 新たな天然有効成分の確実な需要が存在する。] 発明が解決しようとする課題 [0015] 本発明の目的は、美容又は治療の分野における、天然有効成分の供給である。] [0016] また、本発明の目的は、新規美容用又は治療用組成物の供給である。] [0017] 本発明のもう一つの目的は、皮膚及び/若しくは皮膚付属器及び/若しくは粘膜の美容的処置方法、又はこれらの物質の治療的使用である。] [0018] 本発明は、特に、美容上又は治療上の活性が改善され;並びに/又は優秀な経時的安定性を有し;並びに/又はその生産が均質で、及び/若しくはその製造プロセスが産業スケールに容易に遂行できる、新たなカテゴリーの加水分解タンパク質の発見に基づく。] [0019] 本発明の目的は、有効成分として酵母加水分解タンパク質を含む、該酵母加水分解タンパク質が酵母不溶性画分から取得されることを特徴とする、美容用又は治療用組成物である。] 課題を解決するための手段 [0020] 一つの態様において、前記酵母加水分解タンパク質は、酵素加水分解及び/又は酸加水分解及び/又はアルカリ加水分解により得られる。] [0021] 一つの態様において、前記加水分解酵母タンパク質は、好ましくは、パパイン、トリプシン、キモトリプシン、サブチリシン、ペプシン、サーモリシン、プロナーゼ、フラバスタシン(flavastacine)、エンテロキナーゼ、Xa因子プロテアーゼ、フューリン(furin)、ブロメライン、プロテイナーゼK、ゲネナーゼI(genenase I)、サーミターゼ(thermitase)、カルボキシペプチダーゼA、カルボキシペプチダーゼB、コラゲナーゼ、及び/又はそれらの混合物の中から選択される1つ以上のペプチダーゼを用いた酵素加水分解により得られる。] [0022] 一つの態様において、前記加水分解酵母タンパク質は、サッカロマイケス(Saccharomyces)、クルイウェロマイケス(Kluyveromyces)、トルラ(Torula)、カンジダ(Candida)、ハンセヌラ(Hansenula)、ピチア(Pichia)属、及び/又はそれらの混合物、好ましくはサッカロマイケス(Saccharomyces)、有利な場合サッカロマイケス・セレウィシアエ(Saccharomyces cerevisiae)酵母から得られることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。] [0023] 一つの態様において、前記加水分解酵母タンパク質は、分子量が1〜5kDaの酵母タンパク質を、40%以上、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上、なおもより好ましくは55%以上、なおもより好ましくは60%以上含む。] [0024] 一つの態様において、前記加水分解酵母タンパク質は、分子量が1kDa未満の酵母タンパク質を、50%以下、より好ましくは45%以下、なおもより好ましくは40%以下、なおもより好ましくは35%以下含む。] [0025] 一つの態様において、前記加水分解酵母タンパク質のAN/TN比率は、35%以下、特に30%以下、特に25%以下、特に20%以下である。] [0026] 一つの態様において、加水分解酵母タンパク質が0.001%〜20%含まれる、より好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.001%〜15%含まれる、なおもより好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.001%〜10%含まれる、なおもより好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.01%〜3%含まれる、なおも一段とより好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.01%〜2%含まれる。] [0027] 一つの態様において、保存料、キレート剤、着色料、UVフィルター、pH調整剤、テクスチャリング剤(texturising agent)、香料若しくは酸化防止剤の中から選択される1つ以上の添加物、及び/又は親水性化合物、疎水性化合物若しくは界面活性剤の中から選択される1つ以上の賦形剤を含む。] [0028] また、本発明の目的は、美容用又は治療用組成物を調製する方法であって、以下の工程: −酵母不溶性画分のタンパク質加水分解による加水分解酵母タンパク質の取得、及び −該加水分解酵母タンパク質と許容される美容用又は治療用ビヒクルとの混合 からなる、前記方法である。] [0029] 本発明の目的は、美容用及び/又は治療用組成物中の有効成分としての、前記酵母不溶性画分から得られた加水分解酵母タンパク質の使用である。] [0030] 本発明のもう一つの目的は、本発明の組成物、又は本発明の方法により取得されるべき組成物を、皮膚及び/又は皮膚付属器及び/又は粘膜と接触させる段階を含む、美容用処置方法に関する。] [0031] また、本発明のもう一つの目的は、好ましくは病理的乾燥肌、病理的な治癒の問題及び/若しくは病理的皮脂分泌過多、及び/若しくは座瘡の処置並びに/又は予防用の医薬として使用される酵母不溶性画分から得られる、加水分解酵母タンパク質に関する。] 図面の簡単な説明 [0032] 本発明の加水分解酵母タンパク質(白色柱状図)内の、及び酵母全細胞の加水分解産物から得られた加水分解酵母タンパク質(斜線柱状図)内のサイズ(kDa)分布のパーセンテージを表す。] [0033] 本発明の加水分解酵母タンパク質(黒色曲線)の、及び酵母全細胞の加水分解産物から得られた加水分解酵母タンパク質(灰色曲線)の、分子量プロフィールを表す。縦軸は214nmの吸光度を示し、横軸は保持時間(分)を示す。] [0034] 前記態様の詳細な記載 本発明の目的は、有効成分として加水分解酵母タンパク質を含む、美容用又は治療用組成物である。] [0035] 特に、本発明の目的は、有効成分として加水分解酵母タンパク質を含み、該酵母加水分解タンパク質が、酵母不溶性画分から得られたものであることを特徴とする、美容用又は治療用組成物である。] [0036] 前記加水分解酵母タンパク質は、「酵母ペプチド」又は「加水分解により得られた酵母ペプチド」とも称される。] [0037] 本明細書中で、「美容用組成物」は、美容効果を引き起こすことが意図される組成物を指す。] [0038] 本発明の好ましい態様において、前記美容効果は、本発明の組成物の局所適用により得られる。] [0039] 「局所」という用語は、前記組成物が、皮膚、皮膚付属器、及び/又は粘膜上の、適用された場所で活性であることを示す。本発明において、前記組成物は、表皮及び/又は真皮の表層を同時に標的とし得る。] [0040] 「皮膚付属器」という用語は、一般に、皮膚を被覆する全てのものを指し、具体的には毛髪、爪、体毛、睫毛を指す。] [0041] 「皮膚」という用語は、頭皮を含む。] [0042] 「皮膚」という用語は、真皮及び表皮、その他に表皮の表層を含む。] [0043] 「粘膜」という用語、又は「湿潤上皮組織」という用語は、外部の媒体と接触する開放管腔を被覆する膜、特に口、鼻及び生殖器の粘膜、その他に膣粘膜を指す。] [0044] 他の好ましい態様において、前記美容効果は、経口投与により得られる。] [0045] 「治療用組成物」は、治療効果を引き起こすことが意図される組成物を指す。] [0046] 本発明の好ましい治療用組成物は、皮膚科的組成物である。] [0047] 特に、前記治療効果は、本発明の治療用組成物の経口適用により得られる。] [0048] よって、本発明の目的は、皮膚及び/又は皮膚付属器及び/又は粘膜への適用が意図される、上記で定義した美容用又は治療用組成物でもある。] [0049] 本発明のもう一つの好ましい組成物は、経口投与に適した組成物である。] [0050] 「有効成分(active substance)」又は「活性成分(active substance)」又は「活性物質(active matter)」は、本明細書中で、美容用組成物中で美容効果に寄与する、又は治療用組成物中で治療効果に寄与する物質を指す。] [0051] 本発明の美容用組成物は、有効成分としての1つ以上の化合物及び1つの許容される美容用ビヒクルを含む。] [0052] 本発明の治療用組成物は、有効成分としての1つ以上の化合物及び1つの許容される治療用ビヒクルを含む。] [0053] 本発明の加水分解酵母タンパク質は、酵母不溶性画分から得られる。] [0054] 「不溶性画分」は、酵母の外殻、即ち酵母の細胞壁及び細胞膜の両方を指す。] [0055] 前記不溶性画分は、酵母細胞の乾物の質量の約20〜30%に相当する。] [0056] 「可溶性画分」は、酵母外殻を除く酵母の内容物を指す。] [0057] 酵母外殻は、本質的に糖質を有する(約50%)。タンパク質成分は、酵母外殻の約10〜20%、特に酵母外殻の約13〜18%に相当する(乾物の質量に対して)。] [0058] 前記不溶性画分は、70℃〜90℃で酵母を1〜3時間加熱処理し、その後、特に遠心分離により可溶性画分と不溶性画分とを分離することにより取得できる。よって可溶性画分は排除され、そして不溶性画分が回収される。] [0059] 本発明の加水分解酵母タンパク質は、前記酵母不溶性画分から得られるタンパク質の加水分解により得られる。] [0060] 前記加水分解酵母タンパク質は、特定の補完的処理(例えば、遠心分離、濾過、又は活性炭処理によるタンパク質の分離等)に供される場合がある。] [0061] 故に、全細胞内容物又は可溶性部分のみの自己分解又は酵素加水分解により得られる従来のタンパク質加水分解産物と異なり、本発明の加水分解酵母タンパク質は、特定の細胞画分から得られる。実際に、酵母不溶性画分のタンパク質は、酵母可溶性画分中に存在するものと異なる性状を有する。特に、酵母不溶性画分のタンパク質は、細胞画分を有しないマンノプロテインを有する。] [0062] 加えて、前記不溶性画分のタンパク質は、本質的に、加水分解されていない本来のタンパク質(native protein)であるが、前記可溶性画分のタンパク質の殆どは、部分的に、又は全体的に加水分解されている。故に、全酵母から得られたタンパク質から出発した加水分解の結果は、出発タンパク質の状態が不均質であるため、検証可能性が低い。] [0063] 加えて、本発明のプロセスは、全酵母に対して行う加水分解と比較して、とりわけ前記タンパク質が高濃度であることにより、不溶性画分のタンパク質をより加水分解しやすくすることを可能とする。] [0064] 故に、本発明の加水分解酵母タンパク質は、特定のペプチドの性状、特定の(及び均一の)ペプチド分子分布プロフィール、及び/又は特定のAN/TN比率(遊離アミノ酸が非常に少ない)を有することを特徴とする。特に、加水分解タンパク質のAN/TN比率は、35%以下、特に30%以下、特に25%以下、特に20%以下である。] [0065] 「AN/TN比率」は、全窒素量(パーセント)に対するアミノ酸窒素量(パーセント)の比率を指す。AN/TN比率は、タンパク質の分解率、特に酵母タンパク質の加水分解の程度を示す。] [0066] 驚くべきことに、この新たな酵母タンパク質の資源は、加水分解されることで、美容作用及び治療作用を有する。] [0067] 前記加水分解酵母タンパク質は、乾燥形態、特に粉末として存在し、又は溶液、例えば水溶液の形態で存在する。] [0068] 本発明の目的は、前記酵母加水分解タンパク質が酵素加水分解及び/又は酸加水分解及び/又はアルカリ加水分解により得られたものであることを特徴とする、上記で定義した美容用又は治療用組成物である。] [0069] 前記酸加水分解は、好ましくは加熱した、塩酸、硫酸、リン酸、及び/又は硝酸等の強酸等の酸性媒体中でなされる加水分解である。] [0070] 特に、前記酸加水分解は、トリプトファンを破壊し、そしてグルタミン及びアスパラギンアミノ酸を、それぞれグルタミン酸塩及びアスパラギン酸塩に転換する。] [0071] 前記アルカリ加水分解は、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等の強塩基等を用いて、アルカリ媒体中でなされる加水分解である。] [0072] 特に、前記アルカリ加水分解は、セリン、スレオニン、及びシステインアミノ酸を破壊する。] [0073] 前記酵母タンパク質の酵素加水分解は、加水分解酵素により行われる。] [0074] 好ましい態様において、本発明の酵母加水分解タンパク質は、酵素加水分解により得られる。] [0075] 前記酵素加水分解は、1つ以上の外因性酵素の添加により行われる。好ましくは、該酵母外因性酵素は、例えば加熱処理等により、予め不活性状態にある。] [0076] 特に、本発明において、前記加水分解酵素は、ペプチド結合に対して作用する加水分解酵素である。ペプチダーゼ又はプロテアーゼ又はタンパク質分解酵素と呼ばれるそのような酵素は、EC分類において、EC3.4が割り振られている。ペプチダーゼは、C−N結合の加水分解的開裂を触媒する。] [0077] 特に、本発明において、前記加水分解酵素は、エソペプチダーゼ、特にアミノペプチダーゼ、ジペプチダーゼ、ジペプチジルペプチダーゼ、トリペプチジルペプチダーゼ、ペプチジルジペプチダーゼ、セリン型のカルボキシペプチダーゼ、システイン型のカルボキシペプチダーゼ、メタロカルボキシペプチダーゼ、オメガペプチダーゼ、及びエンドペプチダーゼ、特にセリンエンドペプチダーゼ、システインエンドペプチダーゼ、アスパラギンエンドペプチダーゼ、及びメタロエンドペプチダーゼの中から選択される。] [0078] 前記酵素加水分解は、還元剤、例えば2−メルカプトエタノール又はジチオスレイトール、TCEP(Tris(2−カルボキシエチル)ホスフィン)等により行われる、ジスルフィド架橋加水分解と連結される場合がある。] [0079] 特に、本発明の目的は、前記酵母加水分解タンパク質が、好ましくはパパイン、トリプシン、キモトリプシン、サブチリシン、ペプシン、サーモリシン、プロナーゼ、フラバスタシン、エンテロキナーゼ、Xa因子プロテアーゼ、フューリン、ブロメライン、プロテイナーゼK、ゲネナーゼI(genenase I)、サーミターゼ(thermitase)、カルボキシペプチダーゼA、カルボキシペプチダーゼB、コラゲナーゼ、アルカラーゼ(alcalase(登録商標))、ニュートラーゼ(neutrase(登録商標))及び/又はそれらの混合物の中から選択される1つ以上のペプチダーゼを用いた酵素加水分解により得られることを特徴とする、上記のような美容用又は治療用組成物である。] [0080] 前記酵素を使用する条件(特に濃度、加水分解の時間、温度)は、当業者により容易に決定される。] [0081] 一例として、前記加水分解は、プロテアーゼを添加して、45℃〜55℃で18時間以上反応させることにより行われ得る。] [0082] 好ましくは、前記酵母加水分解タンパク質を含む可溶化部分は、その後遠心分離により回収され、そして場合により濃縮され、そして乾燥させられる。] [0083] 本発明における好ましい酵素は、パパイン、トリプシン、ペプシン、アルカラーゼ(alcalase(登録商標))、ニュートラーゼ(neutrase(登録商標))の中から選択される。] [0084] 特定の態様において、前記酵素加水分解は、2つ以上の異なる酵素を用いて、特に3つ以上の異なる酵素を用いて、特に4つ以上の異なる酵素を用いて行われる。] [0085] 一例として、前記加水分解は、パパイン及びアルカラーゼ(alcalase(登録商標))の混合物を用いて行われ得る。] [0086] 特に、本発明は、前記酵母加水分解タンパク質が、サッカロマイケス(Saccharomyces)、クルイウェロマイケス(Kluyveromyces)、トルラ(Torula)、カンジダ(Candida)、ハンセヌラ(Hansenula)、ピチア(Pichia)属、及び/又はそれらの混合物、好ましくはサッカロマイケス(Saccharomyces)、有利な場合サッカロマイケス・セレウィシアエ(Saccharomyces cerevisiae)酵母から得られることを特徴とする、上記で定義した美容用又は治療用組成物に関する。] [0087] 前記酵母加水分解タンパク質を得るためのハンセヌラ(Hansenula)属の酵母は、好ましくはハンセヌラ・アノマラ(Hansenula anomala)酵母である。] [0088] 前記酵母加水分解タンパク質を得るためのピチア(Pichia)属の酵母は、好ましくはピチア・パストリス(Pichia pastoris)酵母である。] [0089] 本発明の酵母加水分解タンパク質は、好ましくはサッカロマイケス(Saccharomyces)、有利な場合サッカロマイケス・セレウィシアエ(Saccharomyces cerevisiae)から得られる。] [0090] 本発明において、好ましい美容用及び治療用組成物は、有効成分として、同属の酵母から、好ましくは同類かつ同種の酵母から得た加水分解酵母タンパク質を含む。] [0091] もう一つの態様において、本発明の美容用及び治療用組成物は、有効成分として、2つ以上の、好ましくは3つ以上の、同属であるが異なる種の酵母から得た加水分解酵母タンパク質を含む。] [0092] もう一つの態様において、本発明の美容用及び治療用組成物は、有効成分として、2つ以上の、好ましくは3つ以上の、異なる属の酵母から得た加水分解酵母タンパク質を含む。] [0093] 本発明は、特に、前記酵母加水分解タンパク質が、1〜5kDaの範囲の分子量の酵母タンパク質を、40%以上、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上、なおもより好ましくは55%以上、なおも一段とより好ましくは60%以上含むことを特徴とする、前記で定義した美容用又は治療用組成物に関する。] [0094] 本発明は、特に、前記酵母加水分解タンパク質が、1kDa未満の分子量の酵母タンパク質を、55%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは45%以下、なおもより好ましくは40%、なおも一段とより好ましくは35%以下含むことを特徴とする、前記で定義した美容用又は治療用組成物に関する。] [0095] 特に、本発明は、前記加水分解酵母タンパク質のAN/TN比率が、35%以下、特に30%以下、特に25%以下、特に20%以下であることを特徴とする、前記で定義した美容用又は治療用組成物に関する。] [0096] 「AN/TN比率」は、全窒素量(パーセント)に対するアミノ酸窒素量(パーセント)の比率を指す。AN/TN比率は、タンパク質の分解率、特に酵母タンパク質の加水分解の程度を示す。] [0097] 本発明において、好ましい組成物は、前記分子量が1〜5kDaの酵母タンパク質を55%以上含み、及び/又は前記分子量が1kDa未満の酵母タンパク質を42%以下含み、及び/又はAN/TN比率が35%以下である、酵母加水分解タンパク質を含む。] [0098] 本発明において、もう一つの好ましい組成物は、前記分子量が1〜5kDaの酵母タンパク質を60%以上含み、及び/又は前記分子量が1kDa未満の酵母タンパク質を37%以下含み、及び/又はAN/TN比率が35%以下である、酵母加水分解タンパク質を含む。] [0099] 好ましい態様において、本発明は、前記加水分解酵母タンパク質が、製品Springer(登録商標) Hydrolyzed Yeast Peptone-Aから得られたものである、上記で定義した美容用又は治療用組成物に関する。] [0100] 前記製品Springer(登録商標) Hydrolyzed Yeast Peptone-Aは、サッカロマイケス・セレウィシアエ(Saccharomyces cerevisiae)の不溶性画分から得られた加水分解酵母タンパク質を有する。該製品Springer(登録商標) Hydrolyzed Yeast Peptone-Aの加水分解酵母タンパク質は、大半(約60%)の加水分解タンパク質の分子量が1kDa以上かつ5kDa未満であり;残りの加水分解タンパク質の分子量は、本質的に(約32%)、1kDa未満である(実施例1を参照されたい)。] [0101] 前記製品Springer(登録商標) Hydrolyzed Yeast Peptone-Aの加水分解酵母タンパク質は、AN/TN比率が15〜28%であることを特徴とする。] [0102] 本発明において、前記組成物は、製品Springer(登録商標) Hydrolyzed Yeast Peptone-A、又は該製品から出発する追加的な抽出及び/又は精製段階により得られる加水分解酵母タンパク質を有し得る。] [0103] 本発明において、前記組成物は、製品Springer(登録商標) Hydrolyzed Yeast Peptone-Aから単離下特定の加水分解タンパク質画分に対応する加水分解酵母タンパク質を有し得る。] [0104] 本発明において、好ましい美容用又は治療用組成物は、製品Springer(登録商標) Hydrolyzed Yeast Peptone-Aを有する。] [0105] 本発明は、好ましくは、加水分解酵母タンパク質が0.001%〜20%含まれる、より好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.001%〜15%含まれる、なおもより好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.001%〜10%含まれる、なおもより好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.01%〜3%含まれる、なおも一段とより好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.01%〜2%含まれる、上記で定義された美容用又は治療用組成物に関する。] [0106] 前記パーセンテージは、重量/重量である。] [0107] 本発明は、好ましくは、加水分解酵母が0.01%〜20%含まれる、特に加水分解酵母タンパク質が0.01%〜15%含まれる、特に加水分解酵母タンパク質が0.01%〜10%含まれる、上記で定義された美容用又は治療用組成物に関する。] [0108] 本発明の目的は、より好ましくは、加水分解酵母が0.01%〜3%含まれる、特に加水分解酵母タンパク質が0.01%〜2%含まれる、特に加水分解酵母タンパク質が0.01%〜1%含まれる、上記で定義された美容用又は治療用組成物に関する。] [0109] 本発明において、許容される美容用又は治療用ビヒクルは、添加物として1つ以上の化合物を含み、そして賦形剤として1つ以上の化合物を含むのが好ましい。それらの化合物は様々な目的で利用できるからである。] [0110] 本発明は、保存料、キレート剤、着色料、UVフィルター、pH調整剤、テクスチャリング剤(texturising agent)、香料若しくは酸化防止剤の中から選択される1つ以上の添加物、及び/又は親水性化合物、疎水性化合物若しくは界面活性剤の中から選択される1つ以上の賦形剤を含むことを特徴とする、前記で定義した美容用又は治療用化合物に関する。] [0111] 「添加物」は、前記美容用又は治療用組成物中で、保存料、キレート剤、着色料、UVフィルター(原料(raw material)を保護する)、pH調整剤(酸性又は塩基性)、テクスチャリング剤、香料及び/又は酸化防止剤の役割を果たす薬剤を指す。] [0112] 「保護される原料」は、光により分解されやすい美容用又は治療用組成物の全ての化合物を指す。] [0113] 「賦形剤」は、水相を形成する親水性化合物、脂肪相を形成する疎水性若しくは親油性化合物、又は界面活性剤を指す。] [0114] 界面活性剤は、通常混合されない2つの媒体を、それらの界面張力を低下させることにより共存(keep together)させることができる、両親媒性分子である。] [0115] 界面活性剤には、イオン性(アニオン性、カチオン性又は両性)、又は非イオン性のものがある。] [0116] 本発明において、以下の前記美容用又は治療用ビヒクルに使用され得る化合物の一覧は、例示を目的とするものであり、限定的に解釈してはならない。] [0117] 本発明において、前記組成物に使用される保存料は、特に、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、オクチル、ドデシル、α−トコフェロール、α−酢酸トコフェロール、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ローズマリー抽出物、イチョウ(gingko biloba)抽出物、及びオリザノールの中から選択される。] [0118] 本発明において、前記組成物に使用されるキレート剤は、特に、クエン酸、シクロデキストリン、EDTA5ナトリウム、ペンテト酸5ナトリウム、フィチン酸、クエン酸ナトリウム、フィチン酸ナトリウム、及びEDTA又はピロリン酸4ナトリウムの中から選択される。] [0119] 本発明において、前記組成物に使用される着色料は、特に、CI(色指数(color index))名称を有する着色料の中から選択される。] [0120] 本発明において、前記組成物に使用されるUVフィルターは、特に、ベンゾフェノン−3(オキシベンゾン(oxybenzone))、ベンゾフェノン−4(スリソベンゾン(sulisobenzone))、ドロメトリゾール、トリシロキサン、サリチル酸ベンジル、アボベンゾン、メトキシ桂皮酸オクチル(オクチノキサート)、サリチル酸エチルヘキシル(オクチサラート(octisalate))又は二酸化チタンの中から選択される。] [0121] 本発明において、前記組成物に使用されるpH調整剤(酸性又は塩基性)は、特に、アミノメチルプロパノール、クエン酸、フマル酸、オルトリン酸、セバシン酸(デカン二酸)、酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、酒石酸、ピロリン酸4ナトリウム又はトリエチルアミン(TEA)の中から選択される。] [0122] 「テクスチャリング剤」とは、水相中に分散して、その水相の粘性を増大させ、その増大の程度が有利に高度である薬剤である。] [0123] 状況に応じて、テクスチャリング剤は、増粘剤及び/又はゲル化剤であってもよい。] [0124] 「増粘剤」とは、3Dネットワークを形成しない点でゲル化剤と特に異なる、粘性溶液が得られる物質を指す。] [0125] テクスチャリング剤は、特に、アガーアガー若しくはゲロース(gelose)、アルギン酸塩、カラギーナン、グアーガム、タラガム、カロブガム、ガムアドラガント、カラヤガム、キサンタンガム、アロエゲル、スターチグリセロール、キトサン、シリカ、ケイ酸塩(特にベントナイト、ヘクロライト、モントモリロナイト、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグネシウム)、セルロース誘導体(特にヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース)、ハイプロメロース、アクリル及びビニルポリマー(特にカルボマー、シアノアクリレートポリマー、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール)、ポリエチレングリコール、並びにポリクオタニウムの中から選択される。] [0126] 本発明において、前記組成物に使用される香料は、精油、合成起源の成分を用いた組成物、可溶化香料の中から選択される。] [0127] 本発明において、前記組成物に使用される酸化防止剤は、特に、パルミチン酸アスコルビル、BHT、トコフェロール(ビタミンE)、及び酢酸トコフェロールの中から選択される。] [0128] 前記水相の親水性化合物は、特に、水、アルコール、及びポリオールの中から選択される。] [0129] 本発明において、前記組成物に使用されるアルコールは、特に、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、及びヘキシルアルコールの中から選択される。] [0130] 本発明において、前記組成物に使用されるポリオールは、特に、グリセロール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、及びソルビトールである。] [0131] 前記油相の疎水性化合物は、特に、炭水化物、脂肪アルコール、エステル、グリセリド、セリド(ceride)、及びホスファチドの中から選択される。] [0132] 炭化水素は、特に、炭素及び水素の鎖、飽和及び不飽和、直鎖、分岐鎖若しくは環状、特に炭素原子が22〜35個の炭素鎖の中から、そして特に以下の炭化水素:パラフィン、パラフィンオイル、ワセリン、スクアレン、シリコーン、及びペルヒドロスクアレンの中から選択される。] [0133] 本発明において、前記組成物に使用され得るシリコーンは、特に、揮発性シリコーンオイル、不揮発性シリコーンオイル、修飾シリコーンオイル、シリコーンワックス、シリコーンゴム、シリコーンエマルジョン、シリコーン微小エマルジョンである。シリコーンは、特に、ポリロキサンシリコーン、ポリジメチルシロキサン又はジメチコン、フェニルトリメチルシロキサン又はフェニルメチコン、環状ポリジメチルシロキサン又はシクロメチコン、ジメチコン、コポリオール、アモジメチコン、及びジメチコンプロピルPG−ベタインの中から選択される。] [0134] 本発明において、前記組成物に使用される脂肪酸は、特に、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸、特に一価不飽和、二価不飽和、三価不飽和脂肪酸である。脂肪酸は、特に、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、オレイン酸、リノール酸及びリノレン酸の中から選択される。] [0135] 脂肪アルコールは、特に、長鎖飽和脂肪アルコール−セチルアルコール又はヘキサデカノール、ヘキサデカノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、短鎖不飽和脂肪アルコール−オレイン酸、オクチルドデカノール、及びテトラヒドロフルフリルアルコールの中から選択される。] [0136] エステルは、特に、液体直鎖脂肪エステル−特にパルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ミリスチル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソステアリル、アラキドン酸ブチル、ラノリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、モノステアリン酸グリセリル−、ポリオールエステル−特に、グリセロール、エチレン、グリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール−、及びオキシエチレンエステルの中から選択される。] [0137] グリセリドは、特に、モノグリセリド、ジグリセリド、及びトリグリセリドである。グリセリドは、特に、植物油、−特にオリーブ油、ラッカセイ油、アーモンド油、ヘーゼルナッツ油、ヒマワリ油、ゴマ油、ダイズ油、トウモロコシ油、堅果油、グレープシード油、ルリヂサ油、月見草油、ローズツリーマスカテル油(rose tree muscatel oil)、キウイ油、アボカド油、シリアルジャーム油(cereal germ oil)、マカダミア油、ひまし油、ポピー油、綿実油、アプリコットストーン油(apricot stone oil)、ココナッツ油、コプラ油、モノイ油、パームカーネル油、カルサム油(carthame oil)、クラブウッド油、ゴードシード油、サメ油、ミンク油−、バター、−特にココアバター、シアバター、コプラバター、ババス油、パーム油、タマヌ油−、変性植物油、合成油、脂肪、及び獣脂の中から選択される。] [0138] 本発明において、前記組成物に使用されるセリドは、特に、ステリド(steride)、カロテン−セリド、リポクロム、ワックス、特に鯨ろう(sperm whale若しくはspermaceti)、ラノリン、エトキシ化ラノリン、ラノリンアルコール、アセチル化ラノリンアルコール、エトキシ化ラノリンアルコール、ラノリン酸、ラノリン酸イソプロピル−、ホホバ油、セレシン、カルナウバワックス、及び蜜蝋の中から選択される。] [0139] 本発明において、界面活性剤は、特に乳化剤、湿潤剤、洗剤及び/又は発泡剤である。] [0140] カチオン性界面活性剤は、特に、第4級アンモニウム塩、脂肪族第1級アミン塩、第4級アンモニウムスターチ、アルキルピリジウムクロライド、アルキルアンモニウムサッカリネート、ジエチレントリアミンスターチ又はカチオン性レジンの中から選択される。] [0141] 非イオン性界面活性剤は、特に、グリセロールエステル、グリコールエステル、ソルビタンエステル、脂肪アルコールエステル、親油性スクロエステル、ポリグリセロールエステル、プロピレンオキシドエチレンオキシドコポリマー、サポニン、エトキシ化脂肪アルコール、グルコースエーテル、グリコールエステル又はポリグリコール、オキシエチレン化ソルビタンエステル、オキシエチレン化アルキルフェノール、アミノキシド、自己乳化塩基(self−emulsifiable base)(PEGエステル)、メチルグルコシド誘導体、モノエタノールアミド、モノエタノールアミド誘導体、ジエタノールアミド又はジエタノールアミド誘導体の中から選択される。] [0142] アニオン性界面活性剤は、アルカリソープ、アミンソープ、アルキルサルコシネート、アルキルスルホアセテート、アルキルタウレート、アルキル硫酸ナトリウム又はカリウム、エーテルアルキル硫酸ナトリウム又はカリウム、パラフィン、オレフィンスルホネート、イセチオネート、アルキルリン酸ナトリウム、アルキルエーテルリン酸ナトリウムの中から選択される。] [0143] 両性(amphoteric又はzwitterionic)界面活性剤は、特に、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アルキルアミノモノ−又はジ−プロピオネート、イミダゾール誘導体、例えばココアンフォジアセテート及びナトリウムラウロアンフォジアセテートの中から選択される。] [0144] 本発明において、前記美容用及び治療用組成物は、上記で定義した加水分解酵母タンパク質に加え、他の酵母組成物を含む場合がある。] [0145] 好ましい態様において、本発明の美容用又は治療用組成物は、本発明の加水分解酵母タンパク質の他に、他のいかなる酵母成分も含まない。] [0146] 本発明は、特に、前記有効成分が保湿作用、及び/又は修復作用、及び/又は弾力作用(firmness effect)、及び/又は抗老化作用、及び/又は抗脂漏症作用、及び/又は抗座瘡作用、及び/又は抗ふけ作用、及び/又は毛髪再建効果、及び/又は毛髪の艶(brightness)、及び/又は滑らかさ、及び/又は成長に対する作用を有する、上記で定義した美容用又は治療用組成物に関する。] [0147] 「保湿作用」という表現は、有効成分、保湿剤、又は該有効成分の吸湿作用、及び/又は細胞間質中のグリセリドの固定能力により、閉塞的な状態が形成され、又は水分が固定されることで、皮膚の水分の蒸発が減少することを指す。] [0148] 本発明において、前記組成物の保湿作用は、特に、上皮レベルで、脂質、特にリン脂質、中性脂肪の合成、及びヒアルロン酸の合成の活性化を伴う。] [0149] 本発明において、前記組成物の保湿作用は、実施例3に記載される、インビトロでの脂質及びヒアルロン酸の合成の研究により支持されている。] [0150] 本発明において、前記組成物の保湿作用は、頭皮への前記組成物の投与により、抗ふけ作用をも引き起こす。] [0151] 前記抗ふけ作用は、例えば実施例5に記載される、本発明の組成物で処理した対象におけるふけの量の減少により支持され得る。] [0152] 「修復作用」又は「瘢痕作用(cicatrising)」は、上皮及び/又は真皮の修復及び/又は再建における作用を指す。特に、該修復作用は、創傷及び/又は熱傷の修復に利用される。] [0153] 特に、加水分解酵母タンパク質の修復作用は、ヒアルロン酸の合成の活性化と連結している。該修復作用は、実施例3に記載される、ヒアルロン酸の遊離(liberation)の用量、及び再建ヒト上皮におけるヒアルロン酸の発現の解析により支持され得る。] [0154] 「弾力作用」という表現は、特にコラーゲン繊維及びエラスチン等による機械的支持によりもたらされる、皮膚の滑らかさ及び強壮に対する作用を指す。] [0155] 本発明において、前記組成物は、特に、コラーゲン格子の蓄積を改善し、エラスチン合成及びコラーゲン成熟を活性化する。] [0156] コラーゲン格子は、コラーゲン原線維及び線維の束に対応する。] [0157] 本発明において、前記組成物の弾力作用は、実施例3に記載されるように、インビトロにおいて強調され得る。] [0158] 「抗老化作用」という表現は、皮膚の老化のサインの出現を遅らせる予防的作用、及び老化のサインを減少させる即効作用の両方を指す。本発明において、前記組成物は、特に、加齢と連結した抗老化作用を有し、そして光誘導性の老化に対抗する作用も有する。] [0159] 加齢と連結した皮膚の老化の視覚的なサインとして、特に、皮膚の乾燥、小さなしわの出現、しわ、皮膚の厚みの減少、その他に皮膚の柔軟性の喪失が挙げられる。] [0160] また、加齢と連結した皮膚の老化は、コラーゲンの量の減少、それらの水溶性及び合成の低下、エラスチン及び微小繊維の量の減少、グリコサミノグリカンの量の減少、並びに線維芽細胞の不活性化をももたらす。] [0161] 本発明において、前記組成物の抗老化作用は、特に、真皮線維芽細胞の増殖、並びにそれらのコラーゲン及びグリコサミノグリカン合成の活性化を引き起こす。] [0162] 前記加齢と連結した抗老化作用は、実施例3に記載される、インビトロでの真皮線維芽細胞によるコラーゲン及びグリコサミノグリカンの合成の増大により支持され得る。] [0163] 特に、光誘導性の皮膚の老化のサインは、深いしわの発生、厚く粗い皮膚である。] [0164] 特に、前記光誘導性の皮膚の老化は、コラーゲンの質及び水溶性の低下、エラスチン及び微小繊維の量の増大、グリコサミノグリカンの増大、炎症細胞の増大を引き起こす。] [0165] また、本発明は、前記有効成分が修復効果を有することを特徴とする、上記で定義した美容用又は治療用組成物にも関する。] [0166] 「抗脂漏症作用」という表現は、皮脂の分泌の制御、皮脂の吸収の制御及び/又は毛穴の引き締めを可能とする収斂作用を指す。] [0167] 本発明において、前記組成物は、皮脂分泌の減少を可能とする。] [0168] 特に、本発明において、前記組成物は、脂質吸着により皮脂の吸収を制御することを可能とする。] [0169] 故に、本発明において、前記組成物は、顔面過剰脂漏症及び/又は頭髪をべたつかせる(greasy)頭皮過剰脂漏症の枠内で、特に有用である。] [0170] 本発明において、前記美容用組成物は、脂性の皮膚及び/又は瘡性傾向に有用な抗脂漏症効果を有する。] [0171] 「抗座瘡作用」という表現は、座瘡に対する有利な効果を指す。] [0172] 特に、本発明において、前記治療用組成物の座瘡に対する有利な効果は、皮脂分泌の制御と連結している。] [0173] 前記抗脂漏症及び抗座瘡作用は、実施例4の記載により支持され得る。例えば、本発明において、前記組成物は、皮膚及び頭皮のそれぞれにおいて過剰脂漏症を示す対象の皮膚又は頭皮に適用される。そして、処置された身体の部分に皮脂を吸収するパッチを適用することにより、皮脂分泌を評価する。該パッチは、その後、皮脂分泌を定量するために解析される。処置後の分泌は、処置前の同一の対象の分泌と比較する。] [0174] 「再建効果」は、毛髪の平滑効果を得ることを指す。キューティクルと呼ばれる毛髪の最も外側の層は、互いに重なり合っている鱗で出来ている。再建効果は、このキューティクルの円滑な救護をもたらすが、ダメージを受けた毛髪の救護は粗雑になされる。] [0175] 特に、本発明において、前記組成物は、毛髪に対する調色作用(toning effect)を有する。] [0176] 前記毛髪の再建効果は、実施例5に記載の毛髪のトポグラフィーの測定により支持され得る。] [0177] 「艶効果(brightness effect)」とは、毛髪が光を反射してその毛髪に輝きをもたらす能力を指す。] [0178] 「柔軟効果(softness effect)」とは、毛髪の柔らかい感触を指す。] [0179] 「毛髪の成長に対する効果」は、毛髪の成長速度の増大を指す。] [0180] 前記毛髪の成長に対する効果は、実施例5に記載の毛髪の成長速度の測定試験により支持される。] [0181] 本発明は、特に、溶液(単相)、分散物(特にエマルジョン、懸濁物、フォーム又はエアロゾル)、ゲル、油、棒、粉末、拭浄材(wipe)、マスク又はパッチの形態の、上記で定義した美容用又は治療用組成物に関する。] [0182] 「エマルジョン」は、全ての種類のエマルジョン、及び特にマクロエマルジョン、ミクロエマルジョン、ナノエマルジョン、単純エマルジョン及び多重エマルジョンを指す。] [0183] エマルジョンは、一つの液体がもう一つの液体の中に分散し、該二つの液体が混合しないものである。エマルジョンは親油性の、親水性の相、及び乳化剤を有する。] [0184] 特に、エマルジョンは、ミルク、ローション、クリーム等を含む。] [0185] ナノエマルジョンは、分散している粒子の直径が1000μm未満、特に10μm〜100μmの分散物である。] [0186] ナノエマルジョンは、分散している粒子の直径が1000μm未満、特に10μm〜100μmの分散物である。] [0187] ナノエマルジョン及びマイクロエマルジョンは、透明な媒体を構成する。] [0188] 特に、本発明において、前記美容用又は治療用組成物は、皮膚又は肌への適用に適している。] [0189] 特に、本発明において、毛髪に適用する組成物は、シャンプー、ローション、マスク及びスプレーの形態である。] [0190] 本発明は、錠剤、ウエハー、糖衣錠、カプセル、顆粒、ピル、粉末、シロップ、飲用懸濁物、及び飲用エマルジョンの形態の、上記で定義した美容用又は治療用組成物に関する。] [0191] 本発明において、前記美容用又は治療用組成物は、有効成分として、加水分解酵母タンパク質及び1つ以上の追加的な有効成分を有し得る。] [0192] 例として、前記追加的な有効成分は、保湿作用、及び/又は弾力作用、及び/又は抗老化作用、及び/又は抗脂漏症作用、及び/又は毛髪再建効果、及び/又は艶に対する効果、及び/又は滑らかさに対する効果、及び/又は毛髪の成長に対する効果、及び/又は修復に対する効果、及び/又は痩身に対する効果、及び/又は清浄に対する効果、及び/又は酸化防止効果、及び/又はしみ抜き効果、及び/又は血管保護効果、及び/又は抗炎症効果、及び/又は抗細菌効果、及び/又は抗真菌効果を有し得る。 及び/又は抗座瘡作用、及び/又は抗ふけ作用、及び/又は毛髪再建効果、及び/又は毛髪の艶(brightness)、及び/又は滑らかさ、及び/又は成長に対する作用を有する] [0193] 本発明の好ましい美容用組成物において、1つ以上の追加的な有効成分は、前記加水分解酵母タンパク質と同一の美容効果を有する。] [0194] 本発明の好ましい治療用組成物において、1つ以上の追加的な有効成分は、前記加水分解酵母タンパク質と同一の治療効果を有する。] [0195] 加水分解酵母タンパク質及び1つ以上の追加的な有効成分が同一の美容効果又は治療効果を有するので、相乗効果が得られるのが好ましい。] [0196] 故に、本発明において、前記加水分解酵母タンパク質は、特に美容用又は治療用組成物を調製するのに有用な、新しい天然の薬剤を構成する。] [0197] また、本発明は、以下の工程: −酵母不溶性画分のタンパク質加水分解による加水分解酵母タンパク質の取得、及び −該加水分解酵母タンパク質と許容される美容用又は治療用ビヒクルとの混合 からなる、美容用又は治療用組成物の調製プロセスにも関する。] [0198] 特に、前記許容される美容用又は治療用ビヒクルは、上記添加物及び/又は賦形剤の中から選択される。] [0199] また、本発明は、以下の工程: −酵母不溶性画分のタンパク質加水分解による加水分解酵母タンパク質の取得、及び −該加水分解酵母タンパク質と1つ以上の追加的な有効成分及び許容される美容用又は治療用ビヒクルとの混合 からなる、美容用又は治療用組成物の調製プロセスにも関する。] [0200] また、本発明は、美容用及び/又は治療用組成物中の有効成分としての、前記酵母不溶性画分から取得された加水分解酵母タンパク質の使用にも関する。] [0201] 本発明は、特に、前記加水分解酵母タンパク質が、前記酵母不溶性画分から得られることを特徴とする、前記で定義した使用に関する。] [0202] 本発明は、特に、前記加水分解酵母タンパク質が、酵素加水分解及び/又は酸加水分解及び/又はアルカリ加水分解により取得されることを特徴とする、前記で定義した使用に関する。] [0203] 本発明は、前記加水分解酵母タンパク質が、好ましくはパパイン、トリプシン、キモトリプシン、サブチリシン、ペプシン、サーモリシン、プロナーゼ、フラバスタシン、エンテロキナーゼ、Xa因子プロテアーゼ、フューリン、ブロメライン、プロテイナーゼK、ゲネナーゼI、サーミターゼ、カルボキシペプチダーゼA、カルボキシペプチダーゼB、コラゲナーゼ、アルカラーゼ(alcalase(登録商標))、ニュートラーゼ(neutrase(登録商標))及び/又はそれらの混合物の中から選択される1つ以上のペプチダーゼを用いる酵素加水分解により取得されることを特徴とする、前記で定義した使用に関する。] [0204] 特に、本発明は、前記加水分解酵母タンパク質が、サッカロマイケス(Saccharomyces)、クルイウェロマイケス(Kluyveromyces)、トルラ(Torula)、カンジダ(Candida)、ハンセヌラ(Hansenula)、ピチア(Pichia)属、及び/又はそれらの混合物、好ましくはサッカロマイケス(Saccharomyces)、有利な場合サッカロマイケス・セレウィシアエ(Saccharomyces cerevisiae)酵母から取得されることを特徴とする、上記で定義した使用に関する。] [0205] また、本発明は、前記加水分解酵母タンパク質が、分子量が1〜5kDaの酵母タンパク質を、40%以上、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上、なおもより好ましくは55%以上、なおもより好ましくは60%以上含むことを特徴とする、前記で定義した使用に関する。] [0206] また、本発明は、前記酵母加水分解タンパク質が、分子量が1kDa未満加水分解酵母タンパク質を、55%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは45%以下、なおもより好ましくは40%以下、なおもより好ましくは35%以下含むことを特徴とする、前記で定義した使用に関する。] [0207] また、本発明は、前記加水分解酵母タンパク質のAN/TN比率が、35%以下、特に30%以下、特に25%以下、特に20%以下であることを特徴とする、前記で定義した使用に関する。] [0208] 特に、本発明は、前記美容用又は治療用組成物中に、前記加水分解酵母タンパク質が、0.001%〜20%、より好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.001%〜15%、なおもより好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.001%〜10%、なおもより好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.01%〜3%、なおも一段とより好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.01%〜2%存在することを特徴とする、前記で定義した使用に関する。] [0209] 本発明は、前記美容用又は治療用組成物が、保存料、キレート剤、着色料、UVフィルター、pH調整剤、テクスチャリング剤、香料若しくは酸化防止剤の中から選択される1つ以上の添加物、及び/又は親水性化合物、疎水性化合物若しくは界面活性剤の中から選択される1つ以上の賦形剤を含むことを特徴とする、前記で定義した使用に関する。] [0210] 本発明は、上記で定義される美容用組成物、上記に定義される調製方法により取得されるべき組成物を、皮膚及び/又は皮膚付属器及び/又は粘膜と接触させる工程を含む、美容用処置方法に関する。] [0211] 「接触」という用語は、「適用」と言い換えられてもよい。] [0212] 前記処置方法は、1日1回以上の適用、好ましくは1日1回〜3回の適用を含み得る。] [0213] 前記美容用組成物の適用の頻度は、治療の過程で減少する場合がある。] [0214] 前記美容用処置方法は、1週間以上の短期の処置、又は数年に及ぶ長期の処置が続けられる場合がある。また、該処置方法は、毎年又は年に数回、新しい用法(renewed cure)で処置が続けられる場合もある。] [0215] 本発明は、特に、皮膚及び/若しくは粘膜及び/若しくは皮膚付属器の保湿、並びに/又は皮膚及び/若しくは粘膜及び/若しくは皮膚付属器の修復の改善、並びに/又は皮膚の弾力性の改善、並びに/又は皮膚の抗老化並びに/又は皮脂分泌制御、並びに/又はふけの減少、並びに/又は毛髪の修復、並びに/又は毛髪の成長の改善用に設計された、上記で定義した美容用処置方法に関する。] [0216] 前記表皮の保湿は、皮膚の障壁、即ち水分の蒸発を制限する不浸透性の質の保持、及び水分を保持する分子、即ちグリコサミノグリカン、特にヒアルロン酸の存在の支持を、同時に狙いとする。] [0217] 本発明において、前記美容用処置方法は、特に、皮膚の乾燥及びふけの処置及び/又は防止に特に有用である。] [0218] 前記皮膚及び/又は粘膜及び/又は皮膚付属器の修復は、特にヒアルロン酸合成を活性化することによる、生理的治癒の補助を狙いとする。] [0219] 皮膚の引き締めは、特にエラスチンの合成、コラーゲンの合成及び成熟、並びにコラーゲン格子の収縮により、皮膚の弾力を維持又は向上することを狙いとする。] [0220] 皮膚の老化に対する抵抗は、老化のサインを遅延及び/又は減少させることに関する。] [0221] 本発明の有利な態様において、皮膚の老化に対する抵抗を意図する処置は、表皮の保湿に関連する。] [0222] 本発明において、前記美容用処置方法は、20歳以上、特に30歳以上、特に40歳以上、特に50歳以上の対象に特に推奨される。] [0223] 特に、前記皮脂の分泌の制御は、皮脂の分泌の減少に関する。] [0224] 本発明において、前記美容用処置方法は、脂性肌の皮脂漏症の制御に、特に「問題のある」又は「にきび性の」脂性肌に、及び/又はいわゆる「脂性の」毛髪に、特に有用である。] [0225] 前記毛髪の修復の本質は、特に毛髪のクチクラの平滑化、並びに/又は毛髪の艶及び/若しくは柔軟さを保持させることによる、毛髪の再構築である。] [0226] 本発明において、前記美容用処置方法は、特に日光曝露、海水、過度に頻繁な洗浄、染色、ブラッシング、パーマ等の後の、毛髪にダメージを負った対象に用いるのが、特に適している。] [0227] 前記毛髪の成長の改善は、毛髪の成長速度の向上を狙いとし、育毛(hair growth)とも称される。] [0228] 本発明において、前記美容用処置方法は、特に、毛髪の成長速度が遅い対象に、及び/又は通常の脱毛に好適である。] [0229] 特に、通常の脱毛は、アンドロゲン生産性脱毛(androgenogenetic alopecia)、内分泌性脱毛、又は老化に関連した脱毛に対応する。] [0230] 有利な態様において、本発明の美容用処置方法は、顔面、特に目の周り、鼻、額、顎等、身体、特に手、足、背中等、毛髪、及び/又は頭皮への適用が好ましい。] [0231] また、本発明は、特に病理的乾燥肌、病理的な治癒の問題及び/若しくは病理的皮脂分泌過多、及び/若しくは座瘡の処置並びに/又は予防用の医薬として使用される、前記酵母不溶性画分から得られる加水分解酵母タンパク質にも関する。] [0232] 特に、本発明は、病理的乾燥肌、病理的な治癒の問題及び/若しくは病理的皮脂分泌過多、及び/若しくは座瘡、及び/若しくは病理的脱毛の処置並びに/又は予防用の、上記で定義した調製プロセスにより取得される上記で定義した加水分解酵母タンパク質に関する。本発明は、上記で定義した治療用組成物の調製のためのそれらの使用を狙いとする。] [0233] 本発明において、前記治療用組成物は、病理的乾燥肌、又は乾燥症(xerosis)、特に魚鱗癬(ichthyosis)、湿疹若しくは疥癬に関連した皮膚の乾燥、又は病理的な頭皮の乾燥、特にふけに関連するものを処置するのに、特に有用である。] [0234] 本発明において、前記治療用組成物は、病理的な治癒、例えば肥大治癒、ケロイド治癒、及び退縮瘢痕(retractile cicatrisation)等、並びに/又は治癒の遅延、特に血管及び/若しくは神経を起源とする無菌性の低下に関連する処置に、特に有用である。] [0235] 本発明において、前記治療用組成物は、特にホルモン脱制御による、特に十代、妊婦、又は更年期の女性における、病理的な過剰脂漏症の処置にも使用される。] [0236] 本発明において、前記治療用組成物は、病理的な座瘡、特に過剰脂漏症に関連するにきびの処置にも有用である。] [0237] 本発明において、前記治療用組成物は、精神的なショック、甲状腺機能不全、及び/又は副作用として脱毛症(alopecia)を生ずる処置(例えば抗癌治療)等による、円形脱毛症(pelade)とも称される病理的な脱毛の処置にも有用である。] [0238] 特に、上記で定義した使用は、皮膚及び/又は皮膚付属器及び/又は粘膜への前記治療用組成物の局所適用を意図する。] [0239] 上記で定義した使用は、1日1回以上適用され、好ましくは1日1回〜3回適用される場合がある。] [0240] 前記治療用組成物の適用の頻度は、処置の過程で減らされる場合がある。] [0241] 前記治療用組成物は、数日〜数週間の急性の処置、又は数年間の長期の処置である場合がある。また、該処置は、毎年又は年に数回、新しい用法(renewed cure)で処置が続けられる場合もある] [0242] また、本発明は、他の処置の副作用又は不快な症候(unpleasant manifestation)を治療することを意図する、上記で定義した美容用又は治療用組成物の使用にも関する。] [0243] 特に、前記副作用又は不快な症候は、例えば湿疹等に関連する肌の乾燥を生じる。] [0244] 本発明は、以下の非限定的な実施例により例示される。] [0245] 実施例1:本発明の加水分解酵母タンパク質の取得 設備及び方法 乾燥物の割合が12〜30質量%のサッカロマイケス・セレウィシアエ(Saccharomyces cerevisiae)の酵母細胞の水性懸濁物を、70℃〜90℃で1〜3時間加熱処理に付す(内在性細胞酵素を不活性化するため)。この加熱処理は、不溶性画分を可溶性画分から分離させる酵母の原形質分離を引き起こし、可溶性画分は制限される。可溶性画分の不溶性画分からの分離は、幾つかの連続した遠心分離及び水による洗浄の工程を通じて実行される(該工程は少なくとも2回以上、好ましくは3回以上繰り返される)。] [0246] 乾燥物の割合が12〜25質量%の回収された前記不溶性画分を、1つ以上の外来性プロテアーゼを添加して、45℃〜65℃で18時間以上反応させることにより加水分解した。例えば、該プロテアーゼは、0.01%〜0.5%(重量/重量)の濃度で使用するパパインである。] [0247] 前記可溶化された加水分解画分は、幾つかの連続した遠心分離及び水による洗浄の工程を通じて(該工程は少なくとも2回以上、好ましくは3回以上繰り返される)、加水分解不溶性画分から分離される。] [0248] 前記可溶化された加水分解は、濃縮画分を取得するために、1つ以上の吸引継続又はバッチ蒸発工程を通じて濃縮される。該濃縮された画分は、噴霧による乾燥の前に、濾過又は清澄化により精製される場合がある。] [0249] このようにして取得された、前記可溶化され、加水分解され、そして場合によっては濃縮され、及び/又は精製され、及び/又は乾燥された画分が、本発明の加水分解酵母タンパク質に該当する。] [0250] 前記加水分解酵母タンパク質の分子量及び分子量プロフィールは、SEPHADEX Pharmacia HR 10/30ゲル濾過カラム上での215nmにおけるUV検出を用いた液体ゲル浸透クロマトグラフィーを通じて決定される。本システムをキャリブレーションし、そして混合物の分子量を評価することを可能とする、既知のサイズのタンパク質標準を用いて、キャリブレーションが行われる。] [0251] AN/TN比率は、全窒素量及びアミノ窒素量を測定することにより計算される。] [0252] 全窒素量(TN)は、Kjeldahl法により決定される。この方法は、”official methodsof analysis for dietetic products”(JO of 3 November 1979)に典拠する。] [0253] 前記アミノ窒素(AN)は、NQS誘導体化(1−2ナフトキノン4−スルホネート)により決定される(H. NEHRING,A. HOCK, improved method for determination aminonitrogen, Pharmazie, 1971,26, 616−619)。] [0254] 結果 本発明において、前記のように濃縮し、可溶化し、加水分解した画分を精製及び乾燥して取得した加水分解酵母タンパク質を、今後「A」と表記する。これは明るい褐色をしている。] [0255] 表1及び図1は、本発明の加水分解酵母タンパク質(A)内の分子量の分布と、酵母全細胞の加水分解産物から取得した加水分解酵母タンパク質(B)の分子量の分布とを比較したものを示す。] 図1 [0256] サッカロマイケス・セレウィシアエ(Saccharomyces cerevisiae)酵母細胞の懸濁液を70℃及び90℃で1〜3時間、続いて1つ以上の外来性プロテアーゼを添加して45℃〜65℃で18時間加熱処理することにより、B加水分解酵母タンパク質を取得する。例えば、該プロテアーゼは、0.01%〜0.5%(重量/重量)の濃度で使用されるパパインである。遠心分離及び水による洗浄が数回連続する工程(2回以上、好ましくは3回の連続工程)により、該加水分解不溶性画分から前記可溶化加水分解画分を分離する。該可溶化加水分解画分を、継続的又はバッチ真空の1回以上の蒸発工程により濃縮し、濃縮画分を取得する。噴霧による乾燥の前に、必要に応じて、濾過又は清澄化により該濃縮画分を精製して、全酵母の加水分解酵母タンパク質を取得する。] [0257] 本発明において、前記加水分解酵母タンパク質(A)中の大半の加水分解タンパク質の分子量は1kDa以上5kDa未満であり(64.2%);その他の加水分解タンパク質の分子量は、本質的には1kDa未満である(31.6%)。] [0258] 全細胞から取得した酵母タンパク質(B)の、分子量の分布は全く異なり:大半の加水分解タンパク質の分子量は1kDa未満であり(67.3%)、その他の加水分解タンパク質の分子量は、本質的には1kDa以上である。] [0259] ] [0260] 本発明において、本発明の加水分解酵母タンパク質の分子量プロフィールと全細胞の加水分解産物から取得した酵母タンパク質の分子量プロフィールとの間の差異は、図2においても明確に見て取れる。] 図2 [0261] 図2において、より分子量の高い産物が先に出現する。前記加水分解酵母タンパク質は、本発明の加水分解酵母タンパク質は、より高い分子量の範囲に集中しており、より顕著な濃度ピークを有する。B組成物の加水分解タンパク質は、より分子量が低い側に濃度ピークを示し、これは分解がより著しいことを示す。] 図2 [0262] AN/TN比率に関して、表2は、本発明の加水分解タンパク質(A)のAN/TN比率が15%〜28%の間の範囲に及ぶ一方、全細胞から取得された加水分解酵母タンパク質(B)のAN/TN比率は32〜40%の間の範囲に及ぶことを示す。] [0263] ] [0264] AN/TN比率により、タンパク質分解の程度が推定され:これが低い場合、より多くのタンパク質が無傷の状態にあり、逆にこれが高い場合、より多くのタンパク質が分解された状態にある。] [0265] 表3は、本発明の加水分解酵母タンパク質(A)が、事実上、全細胞から取得した加水分解酵母タンパク質(B)と比較して、遊離アミノ酸が殆ど無いことを示す。] [0266] 故に、本発明の加水分解酵母タンパク質(A)は、全細胞から取得した加水分解酵母タンパク質(B)よりも分解したタンパク質の割合が低いことを示す。] [0267] 更に、表3は、本発明の加水分解酵母タンパク質(A)のアミノ酸の組成が、全細胞から取得した加水分解酵母タンパク質(B)のものと異なることも示す。] [0268] ] [0269] 実施例2:ケラチノサイト及び線維芽細胞の発現プロフィールに対する本発明の加水分解酵母タンパク質の効果 設備及び方法 正常ヒト表皮ケラチノサイト及び正常ヒト皮膚線維芽細胞の発現プロフィールに対する本発明の加水分解酵母タンパク質の効果を、DNAマイクロアレイにおいて評価する。] [0270] 第一のマイクロアレイは、特に細胞の増殖、分化、接着、相互作用及び死に関与する、ヒトケラチノサイトの164個の遺伝子を有する。] [0271] 第二のマイクロアレイは、特に細胞の増殖、接着、相互作用、生合成並びに細胞外マトリックス分解及び緊張に関与する、ヒト線維芽細胞の143個の遺伝子を有する。] [0272] 正常ヒト表皮ケラチノサイト及び正常ヒト皮膚線維芽細胞を、実施例1の加水分解酵母タンパク質の存在下又は非存在下で、24時間又は96時間培養する。そして細胞を洗浄し、RNAを抽出及び精製する。そして、逆転写により、該RNAからcDNAを取得する。そして、取得した該cDNAをマーキングした後、同じ細胞種に対応する前記マイクロアレイとハイブリダイズさせる。] [0273] 前記加水分解酵母タンパク質の存在下での各遺伝子の発現レベルを、前記加水分解酵母タンパク質の非存在下での各遺伝子の発現レベルと比較する。] [0274] 結果 皮膚線維芽細胞のマイクロアレイにおいて活性化していた遺伝子中に、細胞増殖に関与する遺伝子、及び細胞外マトリックスの合成に関与する遺伝子がある。] [0275] 表皮ケラチノサイトのマイクロアレイにおいて取得した結果は、本発明の加水分解酵母タンパク質が、表皮ケラチノサイトの分化を刺激し、そして細胞外マトリックスをコードする遺伝子の発現を阻害することを示す。これは、保湿作用を暗示するものである。ケラチノサイト分化の現象は、実際に、皮膚障壁の強化において暗示され、水分の損失の制限を可能とする。細胞マトリックスのタンパク質をコードする遺伝子の阻害も同じ方向に働く。] [0276] 実施例3:本発明の加水分解酵母タンパク質の保湿、抗老化、及び弾力作用 加水分解酵母タンパク質として、実施例1に記載したものを使用する。] [0277] (i)保湿作用 KSFM培地(無血清)を張った96ウェルのウェル中に、正常ヒト表皮ケラチノサイトのNHEKを播種して、試験を行う。様々な濃度の加水分解酵母タンパク質の存在下で(0.04mg/ml)、脂質合成、FLG(フィラグリン)、CK10(サイトケラチン)及びTGK(トランスグルタミナーゼK)の合成、及びヒアルロン酸合成を評価する。同じ条件下で3つの培養ウェルを用意する。] [0278] 脂質合成及びFLG、CK10、TGK合成の陽性コントロールとしてカルシウムを使用し、そしてヒアルロン酸合成の陽性コントロールとしてレチノイン酸を使用する。] [0279] 陰性コントロールは、培養培地のみで構成される。] [0280] Phosphoimagingにより脂質合成を解析し、培地中に遊離するヒアルロン酸濃度の測定によりヒアルロン酸合成を測定する。] [0281] 培養開始後72時間での細胞の免疫マーキング(immunomarking)によりFLG、CK10合性を評価し、そして48時間後の免疫マーキングによりTHG合成を評価する。] [0282] (ii)抗老化作用 正常ヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)及び正常ヒト皮膚老化線維芽細胞(AgNHDF)を、10%SVF添加DMEM培地を張った96ウェルプレートのウェル中に播種する。試験は、1%SVF添加DMEM中で行う。] [0283] 繊維芽細胞増殖の試験並びにグリコサミノグリカン及びコラーゲンの合成の試験は、様々な濃度の加水分解酵母タンパク質の存在下で行う。同じ条件下で3つの培養ウェルを用意する。] [0284] 陰性コントロールは、培養培地のみで構成される。] [0285] 前記増殖試験は、細胞播種後24時間で行われる。培養培地中に、[3H]−チミジンが添加される。陽性コントロールとして、EGFを使用する。] [0286] グリコサミノグリカン及びコラーゲンの合成は、80%コンフルエンスの細胞において評価される。それぞれに、[3H]−グルコサミン、又は[3H]−プロリンを添加する。そして、陽性コントロールとしてレチノイン酸を使用する。] [0287] インキュベーションの24時間後、前記高分子を抽出し、放射性前駆物質の取り込みを測定する。] [0288] (iii)弾力作用 正常ヒト皮膚老化線維芽細胞(AgNHDF)において、試験を行う。] [0289] 様々な濃度の加水分解酵母タンパク質の存在下で8日間プレカルチャーしたフラスコ中の細胞の、コラーゲン合成及び成熟を評価する。陰性コントロールは培養培地のみで構成され、TGFβ及びビタミンCを陽性コントロールとする。前記細胞を、培養チャンバー中に播種する。コンフルエンスの直前で、細胞をメタノールで固定し、コラーゲンIに対する特異的抗体及び蛍光二次抗体を使用する免疫組織化学により、コラーゲンの存在を検出する。顕微鏡観察により、細胞内及び細胞外コラーゲンの発現レベル、並びにマトリックス中のそれらの局在を解析する。] [0290] 様々な濃度の加水分解酵母タンパク質の存在下で8日間した後のフラスコ中の細胞の、コラーゲン格子の収縮を評価する。陰性コントロールは培養培地のみで構成され、TGFβを陽性コントロールとする。取得した細胞懸濁物を、pHを調整したコラーゲンI中に導入する。数時間後、該溶液はゲル化して、皮膚様の輪郭が明確な構造物が取得される。各皮膚様構造物の細胞数及び直径を、規定の動力学に従い測定する。] [0291] 様々な濃度の加水分解酵母タンパク質の存在下でフラスコ中の細胞を8日間培養した後、エラスチン合成を評価する。陰性コントロールは培養培地のみで構成され、ビタミンCを陽性コントロールとする。そして細胞を培養チャンバー中に播種する。コンフルエンスの直前で細胞をメタノールで固定し、エラスチンに対する特異的抗体及び蛍光二次抗体を使用する免疫組織化学により、エラスチンの存在を検出する。顕微鏡観察により、エラスチンの発現レベルを解析する。] [0292] (iv)修復作用 再構成ヒト表皮において、試験を行う。再構成表皮を培養する。5日目に、培養物(culture)を、分解酵母タンパク質を3つの濃度で局所適用して処置する。] [0293] 陰性コントロールは非処理培養物で構成され、レチノイン酸の局所適用を陽性コントロールとする。7日目に前記処理を更新し、10日目に培養を停止させた。] [0294] 特に調整したElisa試験により、培養上澄中のヒアルロン酸放出が定量される。結果は浮遊ヒアルロン酸のμg/μl及び非処理コントロールに対する刺激パーセンテージで表される。] [0295] 前記表皮中のヒアルロン酸の発現は、免疫組織化学により評価される。] [0296] (v)統計 Dunnett多重比較検定を用いた分散分析(ANOVA)により、グループ間比較を行う。] [0297] 結果 (i)表皮に対する保湿作用の評価 前記加水分解酵母タンパク質の存在下では、陰性コントロールと比較して、ケラチノサイトによる脂質及びヒアルロン酸の合成が活性化する。] [0298] 加えて、前記加水分解酵母タンパク質溶液の存在下では、FLG、CK10及びTGK分泌が用量依存的に刺激されることが観察される。] [0299] (ii)皮膚の抗老化作用の評価 前記加水分解酵母タンパク質の存在下では、細胞増殖の活性化、及び細胞外マトリックスの主要な構成成分の合成の増強(陰性コントロールに対して)が認められる。] [0300] 弾力作用の評価 前記加水分解酵母タンパク質の存在下では、陰性コントロールと比較して、コラーゲンの発現レベルの増大、及びマトリックス周囲への蓄積により示されるコラーゲンの成熟が観察される。皮膚相当物(dermis equivalent)の密度の増大(細胞数と直径との割合が陰性コントロールに対して低下することによる)から、コラーゲン格子の良好な収縮が示される。加えて、線維芽細胞によるエラスチン合成は、陰性コントロールと比較して活性化される。これら全ての要素は、加水分解酵母タンパク質が皮膚の生化学的質を改善することを暗示する(特に、弾力性及び圧縮率において)。] [0301] (iv)修復作用の評価 加水分解酵母タンパク質溶液の存在下では、ヒアルロン酸の発現の増大(陰性コントロールと比較して)が観察される。] [0302] 実施例4:抗脂漏症及び抗座瘡特性 設備及び方法 皮膚又は頭皮のそれぞれのレベルにおいて過剰脂漏症を示す対象の皮膚又は頭皮に、前記加水分解酵母タンパク質溶液を適用する。] [0303] 皮脂分泌は、処置される身体の部分に皮脂吸収パッチを適用することにより評価される。該パッチは、その後、皮脂分泌を定量するために解析に付される。] [0304] 処置後の分泌を、同一の対象における処置前の分泌と比較する。] [0305] 結果 前記加水分解酵母タンパク質溶液は、皮脂分泌量を減少させる。] [0306] 実施例5:毛髪への適用 設備及び方法 (i)加水分解酵母タンパク質 加水分解酵母タンパク質として、実施例1に記載のものを使用する。] [0307] (ii)抗ふけ作用 前記加水分解酵母タンパク質溶液を、ふけに苦しむ対象の頭皮に適用する。該加水分解酵母タンパク質溶液による処置の後、処置領域にパッチを適用し、頭皮のふけを回収する。] [0308] 前記パッチで回収したふけの量を、処置前と処置後で比較する。] [0309] (iii)毛髪の成長 毛髪の成長の速度は、以下の方法:処置前に、対象の一束の毛髪を、根元から2〜3cmにかけて染色し;前記加水分解酵母タンパク質を頭皮に適用し;根元から染色部分までの距離を測定することにより評価する。] [0310] 処置対象群の処置後の成長速度を、非処理対象群において取得した成長速度と比較する。] [0311] (iv)毛髪の艶 毛髪の艶は、毛髪表面に反射される光の量及び強度を測定することにより判定される。そのために、交差分極(crossed polarisation)及び非分極(non−polarisation)の毛髪の写真を撮影する。これらの2つの写真をグレーレベルに転換し、2つの写真の明度の差を取ることにより、毛髪の艶を定量する。] [0312] 前記加水分解酵母タンパク質溶液の適用後の毛髪の艶を、処置前と比較する。] [0313] (v)毛髪の柔軟性 毛髪の柔軟性の感触を評価するための3人の適切な人間で構成される試験者の集団による官能分析(sensory analysis)により、毛髪の柔軟性を評価する。] [0314] 毛髪の柔軟性は、0〜10のスケールで記載され、0は柔軟性が無いことを意味し、そして10は顕著な柔軟性を意味する。] [0315] 前記加水分解酵母タンパク質溶液の適用後の毛髪の柔軟性を、処置前のものと比較する。] [0316] (vi)毛髪の再建 干渉顕微鏡(interferometric microscope)を用いた毛髪表面のトポグラフィーの測定により、毛髪の再建を評価する。] [0317] 毛髪表面のキューティクルスケール(cuticle scale)の状態を判定するのに: −スケールの開口 −スケールの長さ −表面のトポロジー、即ち粗さ をパラメーターとする。] [0318] 測定する表面の範囲は、120x30μmである。] [0319] 前記加水分解酵母タンパク質溶液の適用後の毛髪の再建を、処置前のものと比較する。] [0320] 結果 前記加水分解酵母タンパク質の毛髪への適用は、抗ふけ作用及び毛髪の成長の増大作用をもたらす。] [0321] また、加水分解酵母タンパク質溶液は、艶、柔軟性、及び毛髪の再建の改善をもたらすことによる、毛髪修復作用をも有する。特に、キューティクルスケールの開口数の減少、スケールの長さの増大、及び粗さの低下が観察される。] [0322] 実施例6:本発明の美容用組成物及び治療用組成物の例 以下の組成物は、本発明の非限定的な例示を構成する。] [0323] ] [0324] ] [0325] ] 実施例 [0326] ]
权利要求:
請求項1 酵母不溶性画分から得られることを特徴とする酵母加水分解タンパク質を有効成分として含む、美容用又は治療用組成物。 請求項2 前記加水分解酵母タンパク質が、酵素加水分解及び/又は酸加水分解及び/又はアルカリ加水分解により得られることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。 請求項3 前記加水分解酵母タンパク質が、好ましくはパパイン、トリプシン、キモトリプシン、サブチリシン、ペプシン、サーモリシン、プロナーゼ、フラバスタシン(flavastacine)、エンテロキナーゼ、Xa因子プロテアーゼ、フューリン(furin)、ブロメライン、プロテイナーゼK、ゲネナーゼI(genenaseI)、サーミターゼ(thermitase)、カルボキシペプチダーゼA、カルボキシペプチダーゼB、コラゲナーゼ、及び/又はそれらの混合物の中から選択される1つ以上のペプチダーゼを用いた酵素加水分解により得られることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。 請求項4 前記加水分解酵母タンパク質が、サッカロマイケス(Saccharomyces)、クルイウェロマイケス(Kluyveromyces)、トルラ(Torula)、カンジダ(Candida)、ハンセヌラ(Hansenula)、ピチア(Pichia)属、及び/又はそれらの混合物、好ましくはサッカロマイケス(Saccharomyces)、有利な場合サッカロマイケス・セレウィシアエ(Saccharomycescerevisiae)酵母から得られることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。 請求項5 前記加水分解酵母タンパク質が、分子量が1〜5kDaの酵母タンパク質を、40%以上、好ましくは45%以上、より好ましくは50%以上、なおもより好ましくは55%以上、なおもより好ましくは60%以上含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。 請求項6 前記加水分解酵母タンパク質が、分子量が1kDa未満の酵母タンパク質を、55%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは45%以下、なおもより好ましくは40%以下、なおもより好ましくは35%以下含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。 請求項7 前記加水分解酵母タンパク質のAN/TN比率が、35%以下、特に30%以下、特に25%以下、特に20%以下であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。 請求項8 加水分解酵母タンパク質が0.001%〜20%含まれる、より好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.001%〜15%含まれる、なおもより好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.001%〜10%含まれる、なおもより好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.01%〜3%含まれる、なおも一段とより好ましくは加水分解酵母タンパク質が0.01%〜2%含まれる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。 請求項9 保存料、キレート剤、着色料、UVフィルター、pH調整剤、テクスチャリング剤(texturisingagent)、香料若しくは酸化防止剤の中から選択される1つ以上の添加物、及び/又は親水性化合物、疎水性化合物若しくは界面活性剤の中から選択される1つ以上の賦形剤を含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。 請求項10 美容用又は治療用組成物を調製する方法であって、以下の工程:−酵母不溶性画分のタンパク質加水分解による加水分解酵母タンパク質の取得、及び−該加水分解酵母タンパク質と許容される美容用又は治療用ビヒクルとの混合を含む、前記方法。 請求項11 美容用組成物中の有効成分としての、前記酵母不溶性画分から得られた加水分解酵母タンパク質の使用。 請求項12 請求項1〜9のいずれか1項に記載される組成物、又は請求項10に記載のプロセスにより取得される組成物を、皮膚及び/又は皮膚付属器及び/又は粘膜と接触させる工程を含む、美容用処置方法。 請求項13 皮膚及び/若しくは粘膜及び/若しくは皮膚付属器の保湿、並びに/又は皮膚及び/若しくは粘膜及び/若しくは皮膚付属器の修復の改善、並びに/又は皮膚の弾力性の改善、並びに/又は皮膚の抗老化並びに/又は皮脂分泌制御、並びに/又はふけの減少を意図する、請求項12に記載の美容用処置方法。 請求項14 好ましくは病理的乾燥肌、病理的な治癒の問題及び/若しくは病理的皮脂分泌過多、及び/若しくは座瘡の処置並びに/又は予防用の医薬として使用される酵母不溶性画分から得られる、加水分解酵母タンパク質。
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